のうないはらっぱの世界

発達障害ADHDの小3息子をもつシングルマザー

インチュニブ服用開始から、初めての運動会

 

 

どうも。はらっぱです。

 

先日、小3に進級して間も無くだが運動会があった。

 

小1からリレーの選手としても出場していたが、今年はどうも気が乗らなかったようで「リレーはやりたくない」と、頑なに宣言していた。

 

するとどうだろう。

 

5月に入り、リレーの選手を選出するためのタイムを測る日が近いた頃。

 

彼(息子)はインフルエンザにかかったのだ。

(これから息子のことは”彼”と呼ぶことにしよう)

 

そんなに運良くインフルエンザにかかることができるのは、彼しかいないのではないか。

 

どんなに仕事を休みたくても、学校に行きたくなくても、風邪を引きたいと願って全裸で寝たとしても、そんなにタイミングよく風邪、いや、それ以上のインフルエンザにかかることができる人間を、私は知らない。

 

しかも、5月に、だ。

 

そして彼は病み上がり初日に、1人でタイムを計る場を設けることに成功したのだった。

 

運良くリレーの選手を逃れた彼だが、応援することに対しては、俄然やる気に燃えていた。とびっきりの笑顔で挑んでいた”かけっこ”も、「今年は頑張る!」と意気込んでいた。

 

 

 

 

だが、問題は運動会当日に起きた。

 

 

 

 

その日は天気が良すぎて、夏を感じさせる暑さを全身で受け止めなければならなかった。

 

午前中に行った競技の中に”かけっこ”が含まれていたことが幸いだったのだが、”かけっこ”やその他競技は1,2年生の頃と見違えるほど真剣に取り組んでいた。

 

体力を取り戻した彼は自身に満ち溢れており、”かけっこ”では、ずば抜けて1位を獲得した。私は彼をなめていた。宣言通りだった。

 

 

 

しかし、正午が訪れた頃。

 

 

とうとう彼は、燃え尽きてしまった。

 

 

 

持久力が、なんせ乏しい。

ADHDの特徴として分かってはいるのだが、彼自身が一番辛いのだろう。

 

 

 

午前中の競技が終わると同時に保護者席に現れた彼は、その場で泣き崩れた。

泣きながら、暴れ出した。

 

 

 

「もう帰る!」と。

 

 

 

ここで問われる親の判断は、心底難しい。

他に例を知らないからだ。

 

他に例があったとしても、ただ真似をすればいいだけでもない。

 

今目の前にいる、

”彼”にとって最適な判断を下さなければならない。

 

うお。誤操作により、上記の一文が突然大きくなった。

そのままにしておこう。

 

 

とりあえずお昼休憩に突入したため、

 

「教室になんか戻るか!」という彼をなだめながら、

 

「「食えるものだけ食ってこい!」」

 

と、彼を教室に行かせることに成功した。

 

 

 

これで気が変わってくれたらいい・・・と願いながら。

 

 

 

 

 

そして昼休憩を終えた彼は、案の定、保護者席に戻ってきた。

 

 

 

 

 

さて、ここからが勝負だ。

 

 

 

 

 

帰るのか。

それとも、戻るのか。

 

 

 

 

 

判断を下せないまま、泣きじゃくる彼をとにかく戻る方向で説得し続けていると、全校競技の時間がやってきた。

 

 


全校で力を合わせ、巨大な玉に張り手をくらわすあの競技だ。




生徒たちは全員並び始め、担任の先生がこちらへやってきた。

 

 

だが先生の説得も虚しく、入場の時間になってしまった。

 

 

先生は去っていった。

 

 

それでも彼は頑なに、参加を拒否している。

 

 

さあ、考えろ、私。

 

 

参加を強要することだけはしてはいけない。

誰にも彼にも、何のメリットもないからだ。

 

 

 

彼自身に、参加する意志を持たせなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

”帰る”という選択肢だけは、封印しようと決めた。

 

 

だが、何も思いつかない。

少しこの状況に身を任せることにした。

 

 

 

 

 

 

 

すると私の体が勝手に動き出し、彼の手を取り帽子を脱がせ、保護者に紛れ走り出した。

 

入場していく生徒たちを見ながら、彼のチームの後ろ側の保護者席に待機した。

 

 

 

 

 

 

そこで、彼にミッションを課すことに決めた。

 

 

「できるだけ人目に付かないタイミングで、立ち位置につく」

 

 

というものだった。

 

 

 

開始のピストル音が鳴るタイミングまで、じっと待つことにした。

 

 

 

私たち以外、人間は誰1人いないような感覚だった。

 

 

 

「ミッションインポッシブル」の文字が頭に浮かんだ。

 

 

 

意味はよくわかっていないが。

 

 

 

 

 

 

すると、彼がよくお世話になっているM先生が、たまたま目線の先にいた。

 

 

 

M先生がこちらに気付き、手招きする。

 

 

だが、私たちは作戦通り動くと決めていた。

 

 

するとM先生はこちらに駆け寄ってきた。

 

 

「「〜〜という作戦で戻ろうと決めました!」」

と、M先生に作戦を伝えると、

 

「OK!」

 

M先生は戻っていった。

 

 

 

 

さあ、作戦を実行するタイミングが近づいてきた。

 

 

 

 

彼にチームカラーの帽子を再びかぶせる。

 

 

 

 

 

「よーい!!」

 

 

 

 

掛け声がかかった瞬間、M先生が手招きした。

 

 

 

 

完璧なタイミングだった。

同時に彼は夢中で走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう戻ってくることはないだろう。

 

 

 

根拠はないが、信じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見事に立ち位置に到着した彼は、その後、閉会式まで保護者席を訪ねることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミッションは、ポッシブルだった。

 

 

 

 

 

 

 

無事、運動会を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

家に帰った彼は、「最後までいてよかった!」

と、満足気だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

周りに迷惑をかけてしまうことは避けられない。

それを回避しようとするほど、トラブルになる。

 

親が、腹をくくるしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

体重の関係で、そろそろインチュニブの服用量を増やすことになっている。

まだまだ何が起こるかわからないが、戦いはこの先も続く。

 

本人を否定することだけは、しないでほしい。

 

人と違う方法で、頑張れることもある。

 

 

 

 

 

私も親である前に、ただ普通の人間だ。

 

あー。疲れたー。終わったー。よかったー。

迷惑かけてしまった方、本当にごめんなさい。

 

そしてありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

じゃあまたね。